リフォームで「手元の現金を残すべき」3つの理由!ローン活用と自己資金の賢いバランス術
マイホームのリフォームを検討し始めると、まず気になるのが「予算」のことですよね。「せっかく貯めた貯金があるから、一括で支払ってスッキリしたい」と考える方も多いのではないでしょうか。
しかし、住宅リフォームのプロやFP(ファイナンシャルプランナー)の視点で見ると、**「あえて全額キャッシュで払わず、手元に現金を残しておく」**という選択が、実はその後の生活の質を大きく左右する重要な戦略になるのです。
「ローンを組むと金利がもったいないのでは?」「借金はしたくない」という不安に寄り添いつつ、なぜ今、賢い人ほど「手元の現金」を大切にしているのか。その具体的な理由と、失敗しない資金計画の立て方を詳しく解説します。
なぜリフォームで「貯金を使い果たしてはいけない」のか
リフォームは、外壁塗装や屋根の修繕といったメンテナンスから、キッチンや浴室の交換、さらには間取り変更を伴うフルリノベーションまで、多額の費用がかかる一大イベントです。
ここで陥りがちなのが、**「手持ちの資金をすべてリフォーム代金に充ててしまい、通帳の残高がほぼゼロになってしまう」**という状況です。これは、家計の運営において非常にリスクの高い状態といえます。
まずは、なぜ現金を残しておくべきなのか、3つの決定的な理由を見ていきましょう。
理由1:予測不能な「生活防衛費」と「急な出費」に備えるため
人生には、いつ何が起こるか分かりません。リフォーム後に、以下のような事態が重なる可能性はゼロではないのです。
病気やケガによる一時的な収入減: 家族の誰かが働けなくなった際、数ヶ月分の生活費が手元になければ、すぐに生活が立ち行かなくなります。
家電の故障や車の買い替え: 家が綺麗になっても、冷蔵庫や洗濯機が壊れたり、車に不具合が出たりといった出費は待ってくれません。
子供の教育費や冠婚葬祭: 急な進路変更や親戚の不幸など、まとまった現金が必要な場面は突然やってきます。
一般的に、「生活費の半年〜1年分」は生活防衛費として現金で持っておくべきとされています。リフォーム代にすべてを注ぎ込んでしまうと、こうした不測の事態に「高い金利のカードローン」などで対処せざるを得なくなり、結果としてリフォームローンを組むより損をしてしまうケースが多いのです。
理由2:低金利時代の「住宅ローン控除(減税)」を最大限に活用できる
現在、日本の住宅ローン金利(リフォームローンを含む)は、歴史的に見ても非常に低い水準にあります。そして、一定の条件を満たすリフォームであれば、**「所得税や住民税が安くなる税制優遇」**を受けることができます。
これが「住宅特定改修特別税額控除」や「リフォーム減税」と呼ばれる仕組みです。
金利よりも節税額が上回ることも: 借入金利が低い場合、支払う利息よりも、税金の控除額の方が大きくなる「逆ざや」に近い状態になることがあります。
団信(団体信用生命保険)のメリット: ローンを組む際、多くのリフォームローンでは団信に加入します。もし契約者に万が一のことがあった場合、ローンの残債がゼロになるため、残された家族に「綺麗な家」と「手元の現金」の両方を残すことができるのです。
「現金一括=得」という思い込みを捨て、シミュレーションを行ってみると、ローンを活用した方がトータルの資産形成に有利な場合が多々あります。
理由3:リフォーム特有の「追加費用」に対応するため
リフォームは、新築と違って「解体してみないと分からない部分」が必ず存在します。
「壁を剥がしてみたら土台が腐食していた」
「シロアリの被害が見つかり、駆除と補強が必要になった」
「配管が予想以上に劣化しており、交換が必要だった」
こうした事態が起きた場合、工事の中盤で数十万円単位の追加費用が発生することがあります。手元の現金をすべて予算ギリギリまで使い切っていると、こうした「見えない修繕」に対応できず、仕上がりの質を落としたり、必要な工事を諦めたりしなければならなくなります。
「予算の10%〜20%は予備費として現金で持っておく」ことが、リフォームを成功させるための鉄則です。
自己資金とローンの「賢いバランス」を作る3ステップ
それでは、具体的にどのように資金を配分すればよいのでしょうか。以下のステップで検討してみることをお勧めします。
ステップ1:現在の総資産と「絶対に動かさないお金」を分ける
まずは現在の貯金額を把握し、そこから「教育資金」「老後資金」「生活防衛費」を差し引きます。この残った金額が、リフォームに回せる「最大値」です。
ステップ2:ローンの借入額をシミュレーションする
全額ローンにする必要はありません。例えば、リフォーム総額が500万円の場合、「200万円は自己資金、300万円はローン」といった具合に組み合わせます。無理のない月々の返済額から逆算し、優遇税制が受けられる借入期間を設定しましょう。
ステップ3:補助金や助成金を徹底活用する
国や自治体では、省エネリフォーム(断熱改修、窓の交換)やバリアフリー化に対して、多額の補助金を出していることが多いです。これらを活用することで、手持ちの現金をさらに温存することが可能になります。
【重要】リフォーム会社選びで「資金計画」の質が変わる
実は、リフォームの資金相談は、銀行に行く前に「リフォーム会社」に相談するのがスムーズです。なぜなら、提携ローンを持っている会社であれば、銀行の窓口よりも手続きが簡単で、金利優遇が受けられるケースがあるからです。
また、優れたリフォーム会社は「補助金」の申請に精通しています。「どの工事を組み合わせれば一番手出しを少なくできるか」を提案してくれるパートナーを選ぶことが、現金を残すための近道といえるでしょう。
まとめ:賢いリフォームは「現金」を味方につける
リフォームは家を新しくするだけでなく、その後の生活をより豊かで安心なものにするための投資です。「一括払い」の潔さは魅力的ですが、これからの不透明な時代において、**「手元に現金があるという安心感」**は何物にも代えがたい価値があります。
生活を守るための防衛費を確保する。
低金利と税制優遇を賢く利用する。
不測の事態に備えた予備費を常に持っておく。
この3点を意識して、無理のない資金計画を立ててみてください。
「わが家の場合は、どれくらいローンを借りるのが正解?」
「今の貯金額で、どこまでのリフォームができる?」
そんな疑問が湧いてきたら、まずは信頼できる専門家に現在の家計状況を含めて相談してみることから始めましょう。
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