屋根のカバー工法で後悔するケースとは?葺き替えとの違いと、やってはいけない家の特徴


「屋根のリフォーム費用を抑えたい」と考えたとき、多くの業者が提案してくるのが**カバー工法(重ね葺き)**です。

古い屋根を剥がさずに新しい屋根材を被せるこの工法は、工期が短く、コストも抑えられるため非常に人気があります。

しかし、安易に選んでしまうと「数年後に雨漏りが再発した」「屋根が重くなって地震が不安」といった後悔につながることも少なくありません。実は、カバー工法には**「やっていい家」と「やってはいけない家」**が明確に存在するのです。

この記事では、カバー工法で失敗するパターンや葺き替えとの決定的な違い、そして後悔しないためのチェックポイントをプロの視点で詳しく解説します。


カバー工法と葺き替えは何が違う?比較表でチェック

まずは、リフォームの代表的な2つの工法の違いを正しく理解しましょう。

比較項目カバー工法(重ね葺き)葺き替え(ふきかえ)
工事内容今の屋根の上に新しい屋根を被せる全て剥がして新しい屋根にする
費用安い(解体費がかからない)高い(解体・処分費が必要)
工期短い(5日〜1週間程度)長い(1週間〜2週間以上)
下地の補修できない(防水シートのみ)完全に新しくできる
屋根の重さ重くなる軽くなる(金属屋根の場合)
アスベスト封じ込めることができる飛散防止の特別費用がかかる

避けるべき!カバー工法で後悔する3つのケース

「安かったから」という理由だけでカバー工法を選び、数年後に大きなトラブルに見舞われる典型的な失敗例を紹介します。

1. すでに雨漏りしている・下地が腐っている

これが最も多い失敗です。カバー工法は「蓋」をするだけの工事。すでに屋根の土台(野地板)が腐食している場合、その上から新しい屋根を被せても内部の腐敗は止まりません。数年後、屋根が重みに耐えきれずたわんでしまったり、結局中から腐って再工事が必要になったりします。

2. 重い屋根材の上にさらに重ねてしまった

もともと重い「瓦屋根」にはカバー工法はできません。一般的には「スレート(コロニアル)」の上に行いますが、それでも屋根は二重になり重量が増します。家の構造体(柱や梁)の強度を無視して施工すると、耐震性能が著しく低下し、地震の際に倒壊のリスクが高まります。

3. 断熱性・遮音性の低下に気づかなかった

一部の安価な金属屋根材を使用した場合、雨音が室内に響きやすくなったり、夏場の屋根裏の温度が以前より上がってしまったりすることがあります。断熱材入りの高品質な屋根材を選ばないと、住み心地が悪化して後悔することになります。


「やってはいけない家」と「おすすめできる家」の特徴

あなたの家がどちらに当てはまるか確認してみましょう。

カバー工法をやってはいけない家

  • 雨漏りが進行している: 屋根裏にシミがある、カビ臭い。

  • 瓦屋根(和瓦・洋瓦): 重すぎて構造への負担が大きすぎるため不可。

  • 築年数が30年以上: 下地の野地板自体が寿命を迎えている可能性が高い。

  • 過去に一度カバー工法をしている: 「トリプルカバー」は重量過多のため絶対にNGです。

カバー工法がおすすめの家

  • 築20年前後で下地がしっかりしている: 大きなトラブルが出る前の予防的リフォームに最適。

  • アスベストを含むスレート屋根: 2004年以前のスレートにはアスベストが含まれていることが多く、剥がすと高額な処分費がかかるため、封じ込めるカバー工法が賢い選択です。

  • 短期間・低予算で見た目を一新したい: 住みながら短期間で綺麗にしたい場合に適しています。


後悔しないための具体的対策:業者の選び方

カバー工法を成功させるカギは、**「屋根の裏側まで見てくれるかどうか」**です。

  • 屋根裏点検を依頼する: 表面だけでなく、天井裏から雨漏り跡やカビがないかを確認してくれる業者を選びましょう。

  • 軽量なガルバリウム鋼板を選ぶ: カバー工法には、超軽量で耐久性の高いガルバリウム、またはさらに耐久性が進化した「エスジーエル(SGL)」が推奨されます。

  • 保証内容の確認: 「製品保証」だけでなく、施工ミスによる雨漏りをカバーする「自社施工保証」があるかチェックしてください。


まとめ:安さだけでなく「30年先」を見据えた選択を

カバー工法は正しく施工すれば、コストパフォーマンスに優れた素晴らしいリフォーム手法です。しかし、家のダメージを見逃して施工してしまうと、結果的に葺き替え以上の出費を招く「安物買いの銭失い」になりかねません。

まずは信頼できる専門家に屋根の健康診断を依頼し、自分の家に本当に適しているのは「カバー工法」なのか、それとも「葺き替え」なのかをしっかり判断してもらうことが、後悔しないための唯一の近道です。

あなたの家をこれからも守り続けるために、最適なリフォームプランを比較検討してみませんか?


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