実家のトイレを使いやすく!介護保険を活用したバリアフリー改修の条件と、家族が喜ぶ手すり設置術


「実家の親が、最近トイレで立ち上がるのが辛そう……」

「トイレの入り口にある小さな段差で、つまずきそうになったと聞いて心配」

「バリアフリーにしたいけれど、リフォーム代が高いのでは?」

離れて暮らすご両親や、同居する高齢のご家族がいる方にとって、トイレの安全性はもっとも気になるポイントの一つです。トイレは1日に何度も使う場所でありながら、狭い空間での「立ち座り」や「方向転換」といった動作が必要なため、家庭内での転倒事故が起きやすい場所でもあります。

実は、条件さえ満たせば介護保険を使って最大18万円(工事費20万円の9割)の補助を受けてリフォームできることをご存知でしょうか。

この記事では、介護保険を利用したトイレ改修の仕組みから、家族が「本当に使いやすい」と感じる手すり設置のコツ、さらには申請をスムーズに進めるための具体策を解説します。


1. 介護保険でトイレリフォームができる「条件」と「対象者」

介護保険の「住宅改修費支給」という制度を利用すれば、自己負担を最小限に抑えてバリアフリー化が可能です。

対象となる人

  • 要介護認定で**「要支援1〜2」または「要介護1〜5」**の認定を受けていること。

  • 改修する住宅が、被保険者(介護を受ける方)の保険証に記載されている住所であること。

  • 実際にその住宅に住んでいること。

支給される金額

  • 支給限度基準額: 20万円

  • 給付額: 費用の7〜9割(所得に応じて最大18万円が戻ってきます)

  • 生涯で一度きり: 原則1人につき1回ですが、引っ越しをした場合や、介護状態が著しく重くなった場合には再度利用できる特例もあります。


2. 介護保険の対象になる「5つの工事内容」

トイレリフォームにおいて、補助の対象となる主な工事は以下の通りです。

  1. 手すりの設置: 転倒防止や立ち座りの補助のため。

  2. 段差の解消: 入り口の敷居を低くしたり、スロープを設置したりする工事。

  3. 床材の変更: 滑り止め加工の施された床材や、車椅子で移動しやすい素材への変更。

  4. 扉の取り替え: 開き戸から、軽い力で開け閉めできる引き戸や折れ戸への変更。

  5. 便器の取り替え: 和式便器から洋式便器(暖房便座・洗浄機能付きも含む)への変更。

注意ポイント:

既存の洋式便器を「最新の節水型に変えるだけ」という場合は、介護保険の対象外になることが多いため、前述した「国の省エネ補助金」との使い分けが重要です。


3. プロが教える!家族が喜ぶ「手すり設置」の具体策

「とりあえず手すりをつければ安心」と思われがちですが、実は設置場所を間違えると逆に使いにくくなってしまうことも。使い勝手を左右するポイントをまとめました。

縦手すりと横手すりの使い分け

  • 縦手すり: 主に「立ち上がる」「座る」動作をサポートします。便器の先端から少し前に設置するのがベストです。

  • 横手すり: 「座っている姿勢を安定させる」「伝い歩きをする」際に役立ちます。

L字型手すりが最強

もっともおすすめなのは、縦と横が一体になった「L字型手すり」です。これ一つで、座る・立つ・姿勢保持のすべてをカバーできます。

設置の高さの目安

  • 横手すり: 便座から20〜25cm程度の高さ。

  • 縦手すり: 便器の先端から15〜30cmほど前方の位置。

※ご本人の体格や身体状況によって最適な位置は異なるため、必ずリフォーム業者やケアマネジャーと一緒に「実際に動いてみて」位置を決めるのが失敗しない秘訣です。


4. 介護リフォーム申請のステップ(失敗しない流れ)

介護保険の申請は、**「工事前に申請する」**ことが絶対条件です。

  1. ケアマネジャーに相談: まずは担当のケアマネジャーに「トイレをバリアフリーにしたい」と伝えます。

  2. 住宅改修理由書の作成: ケアマネジャーや作業療法士などに、なぜその工事が必要なのかという理由書を書いてもらいます。

  3. 見積もりとプラン作成: 介護リフォームの実績がある業者に依頼し、図面や見積書を作成してもらいます。

  4. 自治体へ事前申請: 工事着工前に書類を提出し、承認を得ます。

  5. 工事・支払い: 工事完了後、一度全額を支払い(償還払い)、後に自治体から補助金が振り込まれます。


5. まとめ:親孝行リフォームを「賢く」実現するために

実家のトイレリフォームは、ご本人にとっての自立支援になるだけでなく、見守る家族の安心感にもつながります。

介護保険を賢く活用すれば、費用のハードルはぐっと下がります。大切なのは、「介護の専門家(ケアマネジャー)」と「補助金に強いリフォーム業者」のタッグを見つけることです。

まずは、実家のトイレで「どこが不便そうか」を家族で話し合うことから始めてみませんか?その小さな一歩が、ご両親の快適で安全な暮らしを守る大きな力になります。


トイレリフォームの補助金を賢く活用!実質負担を減らす具体策と失敗しない申請のコツ



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