吹き抜けをふさぐと光熱費は削減できる?効果の目安とポイント
吹き抜けのある家は開放感が魅力ですが、冬は暖かい空気が上部に逃げやすく、夏は冷房効率が下がることがあります。そこで気になるのが「吹き抜けをふさいだら光熱費は削減できるのか?」という点です。この記事では、吹き抜けリフォームによる光熱費削減効果や注意点を詳しく解説します。
1. 吹き抜けが光熱費に与える影響
吹き抜けのある家では、空間が縦に広がるため暖かい空気や冷たい空気が上部に滞留しやすくなります。その結果:
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冬:暖房した空気が上に上がり、床付近は冷えたまま
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夏:冷房の冷気が下に滞留しにくく、エアコンの効率が低下
このような空気の偏りは、エアコンや暖房器具の運転時間が長くなり、光熱費が増加する要因になります。
2. 吹き抜けをふさぐと光熱費はどれくらい削減できるか
吹き抜けをふさぐことで、空間がコンパクトになり、冷暖房効率が向上します。一般的な目安は以下の通りです:
| 項目 | 吹き抜けあり | 吹き抜けをふさいだ場合 |
|---|---|---|
| 暖房効率 | 低い(上部に熱が逃げる) | 約10~20%改善 |
| 冷房効率 | 低い(空気が循環しにくい) | 約10~15%改善 |
| 光熱費削減効果 | なし | 年間5~15%程度の削減が可能(家の構造・断熱性能による) |
※削減効果は住宅の断熱性能、窓の数・位置、地域の気候条件によって変動します。
3. 光熱費削減を最大化する材料と工法
① 断熱性の高い材料を選ぶ
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天井や壁に断熱材を追加
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二重構造や空気層を持つパネルを使用
② 気密性能の向上
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隙間風を防ぐシーリングやサッシの改修
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吹き抜け部分のフレームやパネルの施工精度を高める
③ 換気と空気循環の工夫
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小窓や通風口を適切に配置
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サーキュレーターで空気を循環させ、エアコン効率を向上
4. 注意点:光熱費だけに注目しない
吹き抜けをふさぐと光熱費削減は期待できますが、以下の点も考慮しましょう:
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採光量が減り、照明費が増える可能性
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圧迫感が出てリビングの開放感が低下
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材料選びを間違えると断熱効果が期待できない場合も
光熱費削減と居住快適性、デザイン性のバランスを考えることが重要です。
5. まとめ:吹き抜けリフォームで光熱費を賢く削減
吹き抜けをふさぐリフォームは、冷暖房効率を高め、年間の光熱費を5~15%程度削減できる可能性があります。効果を最大化するには、断熱性能・気密性能・空気循環の工夫を同時に取り入れることがポイントです。
ただし、採光や開放感も重要な要素なので、リフォーム計画では光熱費削減と快適性の両立を意識しましょう。