吹き抜けをふさぐと家のエネルギー効率はどう変化する?
光熱費・体感温度・空気循環の“リアルな変化”を徹底解説**
吹き抜けは開放的でおしゃれですが、
暖房が効きにくい・冷房が逃げる・光熱費が高い
など、エネルギー面のデメリットが大きい空間でもあります。
そのためリフォーム相談では、
「吹き抜けをふさぐと光熱費は下がる?」
「家が暖かくなる?」
という質問が非常に多いです。
この記事では、吹き抜けをふさぐことで起きるエネルギー効率の変化をわかりやすく解説します。
1. 吹き抜けをふさぐとエネルギー効率はどう変わる?
結論からいうと…
✅ 冷暖房効率は確実に改善する(年間数万円の光熱費削減も)
吹き抜けは上下に空気が抜けるため、
暖かい空気は上に逃げ、冷たい空気は下に溜まる構造になります。
ふさぐことで、
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空間の容積が小さくなる
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冷暖房すべき面積が減る
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気密性・断熱性が高まる
これらの理由から冷暖房効率は大幅に改善します。
【具体例:よくあるケース】
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20帖+吹き抜け → 20帖
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天井高さ 5〜6m → 一般の天井高さ2.4m程度に
これにより、
冷暖房負荷は 15〜30%減と言われています。
2. 光熱費への影響(どれくらい安くなる?)
家の構造によって差はありますが、一般的には…
🔻 年間 1.5〜4万円の光熱費削減が期待できる
特に暖房の使用量が大幅に減るため、寒冷地では効果が大きい傾向があります。
【効果が大きい家の特徴】
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天井が高く、冬に暖房が効きにくい
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2階が暑くなりすぎる
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断熱性が低い築20年以上の家
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吹き抜け面積が広い
こうした家ほど、ふさぐ効果ははっきり出ます。
3. 体感温度の変化 ― 冬は暖かく、夏は均一に涼しい
■ 冬:暖房が部屋に溜まる
吹き抜けのままだと、
暖房しても暖かい空気が上階に逃げてしまい、
「1階だけ寒い」という状態が起きがちです。
ふさぐことで、
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暖かい空気が天井付近に溜まりやすくなる
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足元まで暖かさが回りやすい
→ 室温が安定し、暖かく感じる時間が増える。
■ 夏:部屋間の温度差が小さくなる
吹き抜けがあると2階に熱気が上がり、
2階だけ暑くなるケースが多く見られます。
ふさぐと、
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冷房の冷気が階全体に行き渡りやすくなる
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上階だけ極端に暑い問題が軽減
→ 家全体が均一に涼しくなる。
4. 空気循環・湿気・結露への影響
吹き抜けをふさぐと「空気の流れが悪くなるのでは?」と心配する声がありますが、以下のポイントを押さえれば問題ありません。
● 換気システム(第1種・第2種・第3種)に従う
室内扉を開けること、階段を塞がないことなど、基本的に換気設計を保てば空気は十分巡ります。
● 結露対策には断熱材が重要
ふさぐ部分に断熱材をきちんと入れることで、
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冷気が溜まる
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壁内結露が起きる
といったトラブルを回避できます。
ふさぐ工事の際は「断熱材の施工」を必ず確認することが大事。
5. 気密性が上がる=エアコン効率UP
吹き抜けをふさぐと、どうしても隙間ができやすい
→ ここに冷気・暖気が逃げることが多い。
プロの施工でしっかり気密処理すれば、
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換気効率が安定
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エアコンの負荷が減る
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光熱費が更に下がる
というメリットがついてきます。
6. 吹き抜けをふさぐべき人/ふさがなくてもいい人
【ふさぐべき人】
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冬の暖房費が高くて困っている
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吹き抜けが広い
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2階が暑い/1階が寒い
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築15年以上で断熱が弱い
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防音性・プライバシーを上げたい
【ふさがない方がいい人】
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開放感が最優先
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日当たりが悪く、吹き抜けで採光を確保している
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風通しが抜群に良い
7. まとめ:吹き抜けをふさぐ=エネルギー効率は確実に上がる
吹き抜けをふさぐ最大の変化は…
✔ 冷暖房効率が上がる
✔ 光熱費が年間1.5〜4万円下がる
✔ 冬は暖かく、夏は均一に涼しくなる
✔ 上下階の温度差が改善する
✔ 断熱性・気密性の底上げになる
つまり、
実用性・住み心地を改善したい人には最強のリフォーム。