🏠 吹き抜けをふさぐと暖房効率はどれくらい改善する?
吹き抜けは開放感やデザイン性が魅力ですが、多くの場合、冬場の**暖房効率(熱効率)**を大きく低下させる要因となります。
吹き抜けをふさいだ場合に暖房効率がどれくらい改善するかは、建物の断熱性能、開口部の大きさ、そして元の吹き抜けの面積に大きく依存するため、一律の数値で示すことはできません。
しかし、一般的に**「30%〜50%程度の改善効果」が期待できると言われており、特に断熱性能が低い古い住宅**では、その改善効果は非常に大きくなります。
💡 吹き抜けが暖房効率を悪化させるメカニズム
吹き抜けをふさぐことが暖房効率を改善させるのは、主に以下の二つの熱損失メカニズムを断ち切るためです。
1. ⬆️ 熱の上昇と滞留(コールドドラフト)
暖かい空気は上へ: 暖房で温められた空気は軽いため、すべて吹き抜けを通じて上階(2階の天井付近)へと昇っていきます。
床面は寒いまま: その結果、居住空間である1階の床付近は暖まらず、暖房をつけているにも関わらず足元が寒い状態が続きます。
コールドドラフト: 窓の近くなど、冷たい空気が床に降りてくるコールドドラフト現象も相まって、体感温度はさらに低くなります。
2. 📉 体積の増大による暖房負荷の増加
暖めるべき空間の増大: 吹き抜けがあることで、暖房機は単純に**通常の部屋の何倍もの体積(容積)**の空気を暖めようと稼働し続ける必要があります。
熱損失の増大: 暖める体積が増えることで、暖められた空気は屋根や壁、大きな窓から外へ逃げやすくなり(熱損失)、暖房機は常にフル稼働に近い状態になります。
✅ 吹き抜けをふさいだ場合の改善効果の目安
実際に吹き抜けをふさぐ(床を張る、または一時的に覆う)ことで期待できる効果は以下の通りです。
| 項目 | 改善効果の目安 | 理由 |
| 暖房費 | 20%〜40%減 | 暖房する空間体積が減り、熱の再循環(上昇と冷却)を防ぐため。 |
| 暖まる速さ | 体感で大幅に改善 | 暖房が直接居住空間の空気を効率よく暖められるようになるため。 |
| 体感温度 | 足元の寒さが解消 | 暖かい空気が1階の床付近に留まり、室内の上下温度差がなくなるため。 |
| 熱損失 | 最大50%改善 | 吹き抜けによる大きな開口部や天井面からの熱損失ルートを遮断するため。 |
【注意】 断熱性能が極めて高い高気密高断熱住宅の場合、全館空調システムが整っているため、吹き抜けがあっても上下の温度差は生じにくく、ふさいでも大きな改善効果は得られないことがあります。最も効果があるのは、一般的な在来工法の住宅です。
🛠️ お金をかけずに一時的に効率を改善する方法
本格的に吹き抜けをふさがなくても、お金をかけずに一時的に暖房効率を改善する方法もあります。
1. 🌬️ シーリングファンを「逆回転」させる
目的: 上昇した暖かい空気を強制的に床面へ送り返す。
方法: シーリングファンの回転方向を切り替え(多くは冬場は逆回転)、下向きの風が発生しないように緩やかに運転させます。暖かい空気が壁を伝って優しく降りてきます。
2. 🌡️ 暖房器具の位置を調整する
目的: 冷たい空気の侵入を防ぎ、効率よく空気を循環させる。
方法: エアコンや暖房器具は、窓の近くなど冷気が入ってくる場所に設置し、冷たい空気を暖めるようにします。
3. 🛡️ 吹き抜け開口部を「布」や「シート」で覆う
目的: 上への熱の逃げ道を一時的に遮断する。
方法: 吹き抜けの上階の開口部(手すり部分など)に、厚手の断熱カーテンやシートを吊るし、空気の移動を物理的に止めます。これは最もお金がかからない応急処置です。
これらの対策を講じることで、吹き抜けをふさぐことによる暖房効率の改善効果を、ある程度体感することができます。