吹き抜けをふさぐと家の風通しはどう変わる?リフォーム前に知るべきポイント
家に吹き抜けがあると、開放感だけでなく風通しの良さも大きな魅力です。
しかし、「空間を有効活用したい」「部屋を仕切りたい」という理由で吹き抜けをふさぐリフォームを考える方も多くいます。
でも、吹き抜けをなくすことで風通しや空気の流れがどう変わるかを理解していないと、
後から「家の中が蒸し暑くなった」「換気が悪くなった」と後悔することもあります。
この記事では、吹き抜けをふさぐと家の風通しがどのように変化するのか、
そして後悔しないための風通し対策について詳しく解説します。
1|吹き抜けがある家の風通しの特徴
吹き抜けは、家の中心に高さのある空間を設けることで、自然な空気の流れを生む構造です。
(1)上昇気流で熱気を逃がす
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暖かい空気は上に上がる性質があります
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吹き抜けがあると、冬は暖かい空気が家全体に循環し、夏は上へ逃げることで涼しく感じやすい
(2)空気の循環がスムーズになる
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各部屋の窓や扉と連動して風が流れやすい
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部屋ごとの空気の停滞を防ぎ、換気効率が高まる
(3)湿気や匂いの拡散も促進
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キッチンや浴室の湿気、生活臭も上方向に流れやすく、家全体の快適性に寄与
2|吹き抜けをふさぐと風通しはどう変わる?
吹き抜けを塞ぐと、家の風通しは次のように変化します。
(1)空気の流れが滞りやすくなる
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上昇気流が遮られるため、家全体の換気効率が落ちる
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特に夏場は、室内の熱気がこもりやすくなる
(2)特定の部屋だけ風が通りにくくなる
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吹き抜けをふさぐことで、空気の通り道が制限される
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元吹き抜け部分の下や隣接する部屋に風が届きにくくなる可能性
(3)冷暖房効率への影響
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冷暖房の空気が家全体に回りにくくなるため、電気代が上がる場合がある
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部屋ごとに温度差が生じ、快適性が低下することも
3|吹き抜けをふさぐ場合の風通し対策
吹き抜けを塞ぐ場合でも、工夫次第で快適な風通しを確保できます。
① 小窓や高窓を設置する
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元吹き抜けの上部に小さな窓や高窓を設置すると、空気の流れを確保できる
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換気扇と組み合わせると、さらに効率的
② 間仕切りを完全に塞がず透明素材にする
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ガラスやアクリル、格子状のパネルを使う
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光だけでなく空気も通しやすくなる
③ 扇風機や換気扇の設置
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吹き抜けを塞ぐことで生まれる空気の滞留を、機械的に補う
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室内全体の換気を意識した配置がポイント
④ ドアや開口部の配置を見直す
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元吹き抜けの代わりに、風が通る経路を意識して扉や開口部を設置
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家全体の空気循環を考慮したプランニングが重要
4|リフォーム前に確認すべきポイント
吹き抜けをふさぐ前に、必ず次の点を確認しておきましょう。
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風向きと日照条件
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春・夏・冬で家全体の風の流れをシミュレーション
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各部屋の用途
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リビングや寝室など、風通しが必要な部屋は優先的に確保
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冷暖房設備との兼ね合い
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エアコンの効率や設置位置を事前に確認
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家族のライフスタイル
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空気の滞留が生活に影響するかどうかも検討
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5|まとめ|吹き抜けをふさぐリフォームで快適な風通しを確保する方法
吹き抜けをふさぐと、家の風通しは一般的に滞りやすくなり、冷暖房効率や快適性に影響します。
しかし、次の工夫で快適さを維持できます。
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小窓や高窓で空気の流れを確保
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ガラスや格子状間仕切りで通風を維持
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扇風機・換気扇で機械的に循環
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開口部や扉の配置で風の通り道を確保
吹き抜けリフォームは、見た目の変化だけでなく、家全体の空気循環まで意識することが成功のカギです。
事前に風通しや冷暖房効率をシミュレーションして、後悔のないリフォームを実現しましょう。