🌬️ 吹き抜けをふさぐリフォーム術:採光と風通しを確保する「メリット維持」設計アイデア
吹き抜けをふさぐ最大の目的は「床面積の増加」や「省エネ効果」ですが、閉鎖的な空間を作ってしまうと、かえって暗く、空気が淀んだ使いにくい部屋になってしまいます。
成功の鍵は、**「完全に壁で塞がないこと」**にあります。
1. 採光(光の取り入れ方)を確保するためのアイデア
吹き抜けの上の階(元々吹き抜けがあった場所の側面)にある窓からの光を、下の階や新設された空間にどう届けるかがポイントです。
💡 アイデア①:床材の一部に「光を透過する素材」を使う
床全体を塞がずに、一部の床材を光を通す素材にすることで、下の階に光を届けます。
グレーチング(格子状の床材): 金属やFRP製の格子状の床材を部分的に採用することで、強度を保ちつつ光や空気を通します。ただし、視線が抜けるため、プライバシーの配慮が必要です。
強化ガラス・ポリカーボネート板: 床の一部に採光窓として厚い強化ガラスやポリカーボネート板をはめ込みます。視線は遮りつつ、上階の窓から入った光を下に届けることができます。
💡 アイデア②:部屋の境界を「透明・半透明な素材」にする
新設する部屋の壁の一部やドアに、光を通す素材を採用します。
室内窓(FIX窓): 新設された部屋の壁の一部に、光を遮らず、視覚的に空間の繋がりを保てるFIX窓(開閉できない窓)を設置します。
フロストガラス(すりガラス)の間仕切り: ドアや間仕切りにフロストガラスや半透明なアクリル板を採用することで、視線は遮断しつつ、明るさを確保できます。
💡 アイデア③:上階の窓からの光を反射させる
採光が不足する場合は、光を効率よく下に誘導します。
壁の色を「白」に統一: 新設した部屋の壁や天井を白色に統一することで、わずかな光でも効率よく反射させ、部屋全体を明るく見せます。
2. 風通しと空気循環を確保するためのアイデア
吹き抜けが担っていた「上下階の空気の循環」の機能を、新設した空間でどう維持するかが課題です。
🌬️ アイデア④:新設した部屋に「室内窓」を設置する
最も効果的なのは、部屋の境界に風の通り道を作ることです。
ルーバー窓や開閉式の室内窓: 部屋の壁の上部など、プライバシーに影響しない場所に、開閉可能な室内窓(ルーバー窓など)を設けます。これにより、**風の通り道(通風経路)**を確保し、家全体の空気循環を助けます。
*ポイント:*部屋の入口ドアと対角になる位置に窓を設けると、効率よく風が抜けます。
🌬️ アイデア⑤:「欄間(らんま)」を設けて風の逃げ道を作る
ドアの上部に小さな開口部を作ることで、空気を逃がすことができます。
通風欄間(ドア上部の開口部): 新設する部屋のドアの上に、換気口や欄間のような常時開いている開口部を設けます。暖気がこもりやすい上部の空気を、効率よく逃がすことができます。
🌬️ アイデア⑥:「サーキュレーター」による強制的な空気循環
物理的な開口部を増やせない場合は、家電に頼ることも有効です。
天井シーリングファンを継続利用: 吹き抜けをふさいでも、天井付近にシーリングファンやサーキュレーターを設置し、上下階の暖気・冷気を強制的に循環させることで、家全体の温度ムラを解消します。
3. バランスを取るための設計のヒント
⚖️ ヒント①:完全に塞ぐのは「必要最低限」の範囲に
吹き抜けの全てを塞ぐのではなく、本当に床面積が必要な部分だけを塞ぎ、一部は**「ロフト」や「ギャラリースペース」**として残す選択肢もあります。これにより、採光や風通しを確保しやすい状態を維持できます。
⚖️ ヒント②:「部屋の用途」に合わせて開口部の大きさを決める
新設する空間が「寝室」や「書斎」などプライバシーを重視する部屋であれば、採光・通風は室内窓や欄間で小さく限定します。一方で、「ファミリースペース」や「プレイルーム」など明るさ・開放感を重視する部屋であれば、ガラス床や大きな室内窓を採用するなど、用途によってバランスを変えましょう。
吹き抜けをふさぐリフォームは、計画次第で「新たな部屋」と「快適な住空間」の両立が可能です。採光・風通しのための工夫を設計段階から組み込むことで、失敗のないリフォームを実現してください。