吹き抜けをふさぐと家の開放感はどれくらい変化する?後悔しないための判断ポイント


「吹き抜けの寒さがつらい…」「光熱費が高い」「物音が響く」
そんな悩みから 吹き抜けをふさぐ(塞ぐ)リフォーム を考える方はとても増えています。

ただ、同時に多いのが
「塞いだら開放感がなくなって後悔しない?」
という不安です。

この記事では、
吹き抜けをふさぐと開放感がどれくらい変わるのか、さらに 後悔しない判断ポイントや代替案 まで、具体例をまじえてわかりやすく解説します。


■ 吹き抜けをふさぐと開放感はどれくらい失われる?

結論から言うと、
視界の広がりは大きく変化し、「開放感」は確実に減る と考えてOKです。

ただし、減り方には幅があり、主に次の3つで変わります。


▼ 1. 「天井高」がどれだけ変わるか

吹き抜けを床でふさぐと、
2階部分の高さ → 一般的な天井高に戻るため、垂直方向の広がりは大きく失われます。

特に、

  • 天井高が2.4mになる場合:圧迫感を感じる人も

  • 2.6〜2.7mにする場合:開放感の損失はやや緩和される

施工時に天井高を調整できる場合は、ここが後悔防止の大きなポイントです。


▼ 2. 「窓の位置」や「採光量」

吹き抜けをふさぐと、
上部窓からの光が1階へ届かなくなるため、明るさは大きく変化します。

  • 南向きの大きな高窓:塞ぐと明るさの低下が大きい

  • 北向きや小窓:影響は少なめ

採光が大きく変わる家では、ふさぐと「日中でも照明が必要になる」ケースもあります。


▼ 3. 「1階・2階の間取りとの相性」

開放感が失われる量は、間取りによっても差があります。

  • リビング+吹き抜けの場合 → 最も変化が大きい

  • 玄関ホールの吹き抜け → 変化は比較的少ない

  • 階段ホールの吹き抜け → 中間程度

リビングの吹き抜けをふさぐ場合は、心理的な違いが大きいため慎重に判断が必要です。


■ 吹き抜けをふさぐことで「開放感以外に得られるメリット」

吹き抜けの開放感は魅力ですが、欠点を解消できるという大きなメリットもあります。


▼ 1. 冷暖房効率が大幅に改善する

吹き抜けをふさぐと、
空気のロスが減る → 冷暖房の効きが良くなる → 電気代が下がる
という効果が生まれます。

特に冬の暖かさは段違い。
暖気が上に逃げなくなるため、体感温度が大きく上がります。


▼ 2. プライバシーが守られ、生活音が響きにくくなる

吹き抜けの家は、

  • 会話が2階に筒抜け

  • テレビの音が響く

  • 生活リズムの違いがストレスに

といった悩みがよくあります。

塞ぐことで、
音のストレスがかなり軽減 され、家族それぞれが落ち着ける空間になります。


▼ 3. 2階に新しい居室・収納スペースが生まれる

吹き抜けをふさぐ最大級のメリットがこれ。

  • 使える部屋が増える

  • ファミリークローゼットにできる

  • ワークスペースや書斎に

  • 洗濯物の室内干しスペースとして活用

など、暮らしの「便利さ」が一気に広がります。


■ 逆に…吹き抜けをふさぐと後悔しやすいケース

以下のような家は、塞いだときの「損失」が大きい傾向があります。

  • 吹き抜けがリビングの顔になっている

  • 明るさが吹き抜け頼り

  • 2階ホールを広く見せるための吹き抜け

  • 吹き抜けと階段がセットで設計されている

  • 吹き抜け周辺の窓が唯一の採光源

こうしたケースでは「日中の薄暗さ」による後悔が多いので、慎重な判断が必要です。


■ 「開放感を保ったまま塞ぐ」ための工夫もある

吹き抜けを完全にふさぐのではなく、
“部分的にふさぐ” という方法も人気です。


▼ 1. 室内窓・ガラス手すりを採用する

ガラスを採り入れることで、

  • 光が上下階に届きやすい

  • 空間の抜け感が残る

  • 圧迫感を軽減できる

というメリットがあります。


▼ 2. スケルトン天井・高天井にアレンジする

塞いだあとに天井高を確保したり、梁を見せたりすることで
吹き抜けの名残を活かしたデザイン にできます。


▼ 3. 間接照明を入れて開放感を演出する

明るさと奥行きを視覚的に補うことで、
塞いだ後も「圧迫感のない家」に仕上げることができます。


■ まとめ:吹き抜けをふさぐと開放感は減るが、暮らしやすさは大きく向上する

吹き抜けをふさぐと、
確かに 天井の高さ・採光・視界の広がり は変化します。

しかしその一方で、

  • 光熱費が下がる

  • 音のストレスが減る

  • 新しい部屋が生まれる

  • 生活がぐっと快適になる

という、大きなメリットも得られます。

大切なのは、
「自分の家の吹き抜けが果たしている役割」 を正しく知り、
開放感と暮らしやすさのバランス を見極めること。

開放感を残したいなら「部分塞ぎ」や「室内窓」などの選択肢もあります。

あなたの家にとってベストな形を選べば、
後悔のない、快適な住まいに近づけます。


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