【吹き抜けをふさぐと暖かさはどれくらい変わる?】冬の寒さ対策と暖房効率アップの実例解説
冬になると、リビングや玄関ホールの「吹き抜けが寒い」と感じる人は多いですよね。
高い天井と開放感が魅力の吹き抜けですが、その反面「暖気が上に逃げてしまう」という構造的な弱点があります。
この記事では、吹き抜けをふさぐと実際にどれくらい暖かくなるのか?
そして、リフォーム費用や断熱効果を最大化するコツを、具体的なデータと実例をもとに徹底解説します。
■ 吹き抜けが寒くなる原因とは?
吹き抜け空間が寒い理由は、主に次の3つです。
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暖かい空気が上に逃げる(対流の影響)
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窓や壁面の断熱性能が不足
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エアコンの風が届きにくい構造
つまり、どんなに暖房を強くしても、**「上に逃げた熱が戻ってこない」**ため、
床付近の温度が上がりにくくなってしまうのです。
■ 吹き抜けをふさぐと暖かさはどれくらい変わる?
結論から言うと、
➡ 吹き抜けをふさぐことで室温が約3〜6℃上がるケースが多く報告されています。
● 実際の事例
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吹き抜けを木製床で塞いだ住宅では、冬場のリビング温度が16℃ → 22℃に上昇(+6℃)
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断熱パネル+天井クロス施工を行った家庭では、エアコン使用電力が約25%削減
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吹き抜け部分に可動式パネルを設置しただけでも体感温度が+3℃
つまり、「完全に塞ぐ」「一部を閉じる」「空気の流れを制御する」などの工夫で、
暖房効率が格段に向上するのです。
■ 吹き抜けをふさぐ主な方法と費用目安
① 【天井を新設して完全にふさぐ方法】
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内容:吹き抜けを上階床と同様に施工し、2階の床面を延長。
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費用:約50万〜150万円(広さ・構造による)
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効果:最も暖かく、省エネ効果も高い。
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注意点:採光が減るため、照明計画の見直しが必要。
② 【一部をふさぐ(中間天井・ロフト風)】
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内容:吹き抜けの一部だけを木製または軽量鉄骨で塞ぐ。
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費用:約30万〜80万円
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効果:冷気の下降を防ぎつつ、開放感をある程度キープ。
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おすすめ:リビング上部の半分だけ塞ぐ“ハーフ吹き抜け”リフォーム。
③ 【透明パネルや可動式天井で一時的にふさぐ】
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内容:ポリカーボネートやアクリル板を設置して「見た目を保ちつつ断熱」。
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費用:約10万〜40万円
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効果:採光を保ちつつ、暖気の逃げを防ぐ。
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メリット:夏場は取り外せるため、通気性を確保できる。
■ 吹き抜けを塞ぐことで得られる3つのメリット
1. 暖房効率の改善
暖かい空気が上階へ逃げなくなり、エアコンの稼働時間が短縮。
結果として**電気代の節約効果(年間約2〜4万円削減)**が期待できます。
2. 快適な温度ムラの解消
1階と2階の温度差が減少し、家全体が均一な暖かさに。
「2階だけ暑い・1階だけ寒い」という不快さを解消。
3. 防音・プライバシー向上
天井をふさぐことで、2階からの生活音や声の反響を軽減できます。
■ 吹き抜けを完全に塞がずに暖かくする工夫
「吹き抜けの開放感は残したい」という場合は、以下の対策もおすすめです。
● サーキュレーター・シーリングファンの設置
暖かい空気を下に送ることで、**体感温度が約+2〜3℃**アップ。
→ 天井高3m以上の住宅では特に効果的。
● 二重カーテンや吹き抜け用断熱カーテン
階段やリビングとの間に断熱カーテンを吊ることで、冷気の侵入をブロック。
● 吹き抜け窓の断熱強化
内窓(二重サッシ)を設置するだけでも、窓からの熱損失を40〜50%カット。
■ 吹き抜けリフォームで後悔しないためのチェックポイント
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採光・通風バランスを考慮する
→ 完全に塞ぐと暗くなるため、照明位置を変更する。 -
構造上の強度を確認
→ 木造住宅では梁や柱の補強が必要な場合あり。 -
住宅の断熱性能を総合的に見直す
→ 床・壁・窓・天井の断熱をトータルで改善すると、効果が最大化。
■ まとめ:吹き抜けをふさぐと“体感温度+5℃の快適空間”に変わる
吹き抜けはデザイン性が高い一方で、暖房効率を大きく下げる構造です。
しかし、**リフォームや部分的な塞ぎ方次第で「寒い家」が「快適な家」に生まれ変わる」**ことが可能。
💡ポイント
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吹き抜けを塞ぐと平均3〜6℃暖かくなる
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電気代・暖房費が年間2〜4万円節約
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採光と通風を考慮すればデメリットは最小限
冬の寒さに悩むなら、“ふさぐ”という選択肢は最も効果的な断熱リフォームです。
完全に塞ぐのが不安な方は、可動パネルや部分塞ぎから試してみましょう。